2009年08月02日

セキセイインコA

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「ピーちゃん、コンニチワ」

娘が、あいさつをすると、ピーはキョトンとした風情で小首をわずかにかしげ、愛嬌たっぷりに応じる。

そして、「あんたがた人間は威張っているが、こんな颯爽としたマネができるかね」と言わんばかりに翼を大きく広げ、鷹揚に羽ばたく。

セキセイインコにも運動が必要であろう。

時々、かごの鳥を外へ放った。

しかし、部屋の中を飛行したかと思うまもなくゴツン。

透明な物体に頭をぶつけては、さも悔しいといった顔をして、羽をバタバタさせながら落下していく。

こんなはずではない、と態勢を整えようとすると、空を飛べない人間どもが笑っている。

何ということだ。

笑う前に羽ばたきの一つでもやってみることだ。

自分のできないことで他人の失敗をはやすのは、人間どもの悪いクセである。

キット目を上方に向け、黒い模様のわずかに残った黄色の翼を武者震いさせると、ふたたび離陸する。

しかし、水平飛行に移ろうとしたとたん窓ガラスに正面衝突。

またまた急降下。
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2009年07月26日

セキセイインコ @

セキセイインコ  セキセイインコ

セキセイインコを飼っていた。

羽色の美しいオスのハルクインで、ピーと呼んでいた。

娘にせがまれ、ビーが6か月のとき、デパートで求めたのだが、その夜、娘はうれしくて天にも昇らんばかり。

戴き物の大きくて立派な鳥かごの周囲をグルグル回っては、「ピーちゃん、ピーちゃん、こっち向いて」と、弾んだ声をかけていた。

初めてかわいがる対象を得た4歳児は、ことのほか満足そうであった。

4〜5日間は恐怖と不安からか、ピーは震えていた。

のぞき見ると、弱弱しく目を閉じながら頭を下げ、わが身を羽の中

に隠してしまいたい風情であった。

私のほうも、ヒナを親鳥からもぎ取ってきた罪の意識に胸が痛み、また、いたいけな命が哀れで、おそるおそる扱った。

6か月が過ぎた。

ピーは、もはやわが家の一員。

堂々と振舞うようになっていた。
posted by asaborake at 10:50| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 随想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする